秋のキャンプで「寝袋は暖かいのに、背中だけ冷えて眠れなかった」という経験はないでしょうか。原因の多くは寝袋ではなく、地面から伝わってくる冷え(底冷え)です。寝袋の中綿は、体の重みでつぶれた背中側ではほとんど保温してくれません。背中を守るのはマットの役目です。
マットはふるさと納税の返礼品にも多く、寄付額1万円台の折りたたみ式から、5万円を超える厚手のものまで選べます。この記事では、マットの種類ごとの違いと、秋冬に向けて見ておきたい「R値」と厚さの見方を整理します。
マットは大きく3種類
キャンプ用のマットは、つくりで大きく3つに分かれます。
- エアマット: 空気を入れてふくらませるマット。たたむと小さくなり、厚さを出しやすい。空気だけの層は冷えやすいので、断熱材や反射フィルムが入っているものを選ぶと秋冬も使える。穴が開くと使えなくなるので、補修キットが付いているかも見ておく
- インフレーターマット: ウレタンと空気を組み合わせたマット。バルブを開けると中のウレタンがふくらんで空気を吸い込み、最後に少し息を足せば使える。寝心地と断熱のバランスがよく、厚さ3〜10cm程度まで幅がある
- 折りたたみマット(クローズドセル): 発泡素材を蛇腹にたたむマット。空気を入れる手間がなく、穴が開く心配もない。値段も手ごろだが、かさばるのと、単体では薄めなのが弱点
どれが優れているというより、何を優先するかで選び方が変わります。軽さと収納ならエアマット、寝心地と手軽さならインフレーター、丈夫さと値段なら折りたたみ、が大まかな目安です。
ちなみに私は、DODのインフレーターマットを5年以上使ってきました。へたってきたのと、片付けが大変になってきたので、最近フィールドアのエアマットに買い替えたところです。使ってみると、設営も片付けもずいぶん楽になり、車に積むときもコンパクトに収まります。ウレタンの入っていない空気だけのマットなので、穴が開いたときのことを考えると少し怖いのですが、歳を重ねるにつれて、軽さと手軽さは何よりありがたいと感じるようになりました。マットの下には銀色の断熱シートを1枚敷くようにしていて、いまのところ寒くて困ったことはありません。後で書く「重ねて使う」が効いているのかもしれません。
秋冬に効いてくる「R値」
マットの暖かさを比べるときに使われるのが、R値という数字です。地面からの冷えをどれだけ遮るかを表していて、数字が大きいほど暖かくなります。近年は共通の測り方(ASTM F3340)で表示する製品が増え、メーカーが違っても比べやすくなりました。
季節ごとの目安は、おおむね次のとおりです。
- 夏: R値1〜2程度
- 春・秋: R値2〜4程度
- 冬・標高の高いキャンプ場: R値4〜5以上
秋は平地と高原で気温の差が大きい季節です。気温は標高が100m上がるごとにおよそ0.6℃下がるので、標高1,000mのキャンプ場は平地より6℃ほど低くなります。昼間は暖かくても、明け方は一桁まで下がることが珍しくありません。行き先が高原なら、秋でもR値の高いものを選んでおくと安心です。
返礼品のページにR値が書かれていない場合は、厚さと素材(断熱材の有無)を手がかりにしてください。