冬のキャンプは、虫がいない、空気が澄んで星がよく見える、キャンプ場が空いていると、実はいいことの多い季節です。その代わり、寒さへの備えが足りないと一晩中眠れず、楽しいはずのキャンプがつらい思い出になります。
防寒ギアは寄付額が大きくなりがちなジャンルですが、ふるさと納税なら実質2,000円の負担でそろえられます。この記事では、冬キャンプでいちばん大事な「寝るときの寒さ」を中心に、寝袋、マット、ストーブ、電気毛布の選び方を整理します。
いちばん大事なのは「夜の寒さ」
冬キャンプの寒さで困るのは、焚き火を囲んでいる時間よりも、寝ているときです。明け方は1日のうちでいちばん気温が下がり、平地のキャンプ場でも氷点下になることが珍しくありません。標高の高いキャンプ場なら、さらに冷えます。
寒さ対策は、次の順で考えると無駄がありません。
- 寝袋: 体を包む保温の中心
- マット: 地面からの冷え(底冷え)を止める
- 電気毛布や湯たんぽ: 足りない分を足す
- 服装: 寝るときも、焚き火の時間も、重ね着で調整する
ストーブは心強い道具ですが、使い方によっては命に関わります。後ろの節で詳しく書きます。
寝袋は「快適温度」で選ぶ
寝袋には、いくつかの温度が書かれています。
- 快適温度: 楽な姿勢で快適に眠れる温度
- 限界温度: 体を丸めて、寒さに耐えながら眠れる下限
- 極限温度: 低体温症の危険がある温度。目安にしない
選ぶときに見るのは快適温度です。行き先の最低気温より5℃ほど低い快適温度のものを選ぶと、寒くて眠れないことはまずありません。限界温度を基準にすると、寒さに耐える一晩になります。
冬用の寝袋は、中綿の種類で選び方が変わります。
- ダウン: 軽くて小さくたためるのに暖かい。フィルパワー(FP)はダウンのふくらむ力を表す数字で、大きいほど少ない量で暖かい。中に入っているダウンの量(g)とあわせて見る
- 化繊: ダウンより重くかさばるが、濡れに強く、洗いやすい。値段も手ごろ
形は、肩まわりがすぼまったマミー型のほうが体との間にすき間ができにくく、冬に向いています。布団のように広い封筒型は寝返りが楽ですが、首まわりから熱が逃げやすいので、冬に使うならネックウォーマーやブランケットで補いましょう。
ダウンの寝袋は、ふるさと納税の返礼品の中でも人気が高く、冬が近づくと品切れになりやすいジャンルです。冬のキャンプに間に合わせたいなら、早めに申し込み、届く時期を返礼品のページで確かめておきましょう。
寝袋の下にはマットを
いい寝袋を使っていても、背中が冷えて眠れないことがあります。寝袋の中綿は、体の重みでつぶれた背中側ではほとんど保温できないからです。地面からの冷えを止めるのは、マットの役目です。
冬はマットの断熱性を表すR値が4〜5以上のものが目安になります。手持ちのマットの下に折りたたみマットを1枚重ねるだけでも、暖かさが一段上がります。詳しくはキャンプ用マットの選び方で書いています。
ストーブを使うなら、一酸化炭素に気をつける
冬キャンプの楽しみのひとつが、ストーブの暖かさです。薪ストーブは煙突から煙を外へ逃がしながら部屋を暖める道具で、上で湯を沸かしたり料理をしたりもできます。
ただし、テントの中で火を使うと、一酸化炭素中毒になるおそれがあります。 一酸化炭素は色もにおいもなく、気づかないうちに意識を失うことがあります。多くのストーブやテントは、幕の中での使用を想定していないか、取扱説明書で禁じています。
- 取扱説明書が認めていない使い方はしない: ストーブとテントの両方の説明書を確かめる
- 屋外で使う: 屋外用のストーブは、タープの外や風通しのいい場所で
- 一酸化炭素チェッカーを置く: 幕の近くで火を使うなら必ず。電池切れにも注意する
- 寝るときは必ず火を消す: 眠っている間の暖は、寝袋とマット、電気毛布でとる
薪ストーブを使うなら、乾いた薪も欠かせません。薪の選び方は焚き火台の選び方の後半で詳しく書いています。
ガスを使う道具にも、冬ならではの注意があります。家庭用のカセットボンベ(CB缶)は、気温が下がると火力が落ち、氷点下では火が付きにくくなります。冬に使うなら、寒さに強い寒冷地用のガスを選んでください。
電気毛布とポータブル電源で足りない分を足す
電源付きのサイトなら、電気毛布がいちばん手軽で安全な暖房です。寝袋の中や、マットと寝袋の間に敷くだけで、朝まで暖かく眠れます。
電源のないサイトでは、ポータブル電源と組み合わせます。電気毛布の消費電力は強さによって変わりますが、仮に50Wで8時間使うと400Whほどになります。冬に電気毛布を使うなら、容量500〜700Whのポータブル電源が目安です。容量の考え方はポータブル電源の選び方を参考にしてください。
電気を使わない方法なら、湯たんぽも頼りになります。寝る少し前に寝袋の足元へ入れておくと、入ったときから暖かく眠れます。ただし、長い時間肌に当て続けると低温やけどになるので、タオルで包み、足元から少し離して置いてください。
服装は重ね着で調整する
冬キャンプの服装は、1枚の厚いものより、薄いものを重ねるほうが調整しやすくなります。
- 肌着: 汗を吸って乾きやすい化繊やウール。綿は汗が冷えて体温を奪う
- 中間着: フリースや薄手のダウンで、体のまわりに暖かい空気をためる
- 上着: 風を通さないもの。焚き火のそばでは、火の粉で穴が開きにくい綿やTC素材のものを
首、手首、足首を温めると、体全体が暖かく感じられます。寝るときはニット帽と厚手の靴下を足すだけでも、ずいぶん違います。
まとめ
- 冬キャンプでいちばん大事なのは夜の寒さ。寝袋、マット、電気毛布の順で備える
- 寝袋は快適温度で選ぶ。行き先の最低気温より5℃ほど低いものを
- 冬のマットはR値4〜5以上が目安。重ねて使うと暖かさが上がる
- テントの中で火を使うと一酸化炭素中毒のおそれがある。説明書が認めていない使い方はせず、寝るときは火を消す
- 電気毛布は電源サイトかポータブル電源で。50Wで8時間なら400Whほど